松作商店の鰹節（品質生産量とも全国一、指宿市山川の本枯れ鰹節）

鰹節の種類

【本枯れ鰹節本節】
本節は、生の鰹で3.5kg以上ある大型のものから、背中で2本・お腹で2本の計4本のカツオ節を作ります。
・背中側は、背節または雄節(おぶし）と呼び、あっさりとして香りがよく上品なだしが出るので、お吸い物やつゆものに向いています。
・腹側は、腹節または雌節（めぶし）と呼び、背節に比べ少し脂がのっているので、味噌汁や煮物などコクのあるだしに向いています。
【本枯れ鰹節亀節】
亀節は、鰹を3枚におろして半分になった身のそれぞれを、背骨を中心に上下に分けたものです。
小さめの魚なので、重さが軽い分だけ一本の価格も少し安くなります。
本枯れ節以外には、生の鰹を煮て干し焙乾（燻製)した「荒節」や、焙乾の時に付いたタール分を削り取っただけの、カビ付けをしていない「裸節」などがあります。
安い鰹パックは荒節や裸節を削るため、水分が多くピンク色で見た目は綺麗なのですが、殆どだしは出ません。

・鰹節の大きさと値段
かつお節は生の鰹と比べるとと6分の1の大きさになってしまいます。
単純に計算しても、この鰹節1本の値段で6倍の大きさの刺身が買えるということにもなります。
しかも、半年もの手間ヒマかけてつくられます。お刺身の価格に換算するると決して高くはないのです。

・鰹節の生産地
かつお節といえば焼津というイメージがありますが、本枯れ鰹節の生産量は鹿児島県が断然トップなのです。
焼津は、かつおぶしをっ削って作る「削り節」の生産量が多いのです。
下の表を見ても分かるように、価格の安い鰹パックの原料などにする「荒節」の生産量は焼津も多くなっています。

指宿山川町の生産量が多いのは、品質の良い本枯れ仕上げ節を生産する業者が特に多いのです。
カツオパックのように削り節の原料にするのなら荒節でも良いのですが、本当においしい仕上げ節、しかも本枯れ節のシェアは鹿児島県が断然トップとなります。

【かつお節生産量】（単位：トン）
	鹿児島県　枕崎市	鹿児島県　指宿市山川	静岡県　焼津市	生産量（トン）
仕上げ節（枯れ節・本枯れ節）	493（26％）	1,340 （72％）	23（2％）	1,856
荒節（削り節の原料）	14,511（44％）	9,543（29％）	9,019（27％）	33,073

さつま鰹節協会調べ

縁起の良い鰹節

【結婚式の引き出物に】
雄節と雌節で1対（つい）となり、夫婦仲良くということから結納や結婚式の引き出物としても使われます。
鰹パックが、結婚式の引き出物とされるのも、元々はこのような理由から鰹節を使っていたからなのです。
【端午の節句に】
鰹節は勝雄武士とも書き、強くたくましい男の子の育つよう、端午の節句(子供の日)の贈り物やお返しに使われてきました。
【内祝いに】
鰹節は松魚とも書き、松は冬になっても緑色で枯れることがないので、長寿･繁栄という意味を持ち縁起が良いとされます。
出産や上棟･新築などの内祝いの引き出物に使われるのには、このような意味があるのです。
また、神社の屋根の上に、棟に対して直角に並べられている木も「かつお木｣といい、新築祝いの引き出物にも好評です。

松作商店の鰹節

当店の鰹節は、全国の約７３％を生産する鹿児島県指宿市山川町のものを吟味して仕入れております。
特に「極上ラベル」は、数量限定・最高品質の逸品です。

また、鰹の頭の部分を上にして『かつを節』というシールが貼ってあります。
頭の部分を自分側に向け、押し出すように削るとうまく削れます。
削り器の刃は、なるべく薄めに出した方が綺麗に削れます。
当店でお買い上げいただいた鰹節は、鰹節に原因が有り削りにくかった場合は、削り途中でも送料着払いで返品いただければ新しいものと無償で交換いたします。
　
この仕上げ節を削った本枯れ節花鰹は、ご注文を頂いてご発送する直前に削ります。

鰹節の削り方と保存方法

鰹節は、頭側を手前にして鉋にあて押し出すようにして削ってください。
鉋代の端から端まで、前後に長く移動させて削ると綺麗に削れます。
当店の鰹節は、貼ってある「かつおを節」というシールの上側が頭側となります。
削り器の刃は、なるべく薄く出してください。

鰹節を削って粉になる場合　
どの鰹節も、削り始めの皮に近い部分は脂分が多く粉になります。
仲間で削っても粉になるのは、鰹節に油分が多いか削り器の刃が出すぎていることが原因です。
途中まで削って削り口が深い真紅に近い色をしていれば鰹節に問題はないのですが、霜降りのように白っぽい場合は脂分が多く粉になりやすい鰹節です。

鰹節を削るコツとしては、手前から奥までなるべく長いストロークで削ることです。

短くカシャカシャと削ると削り花が伸びません。

スーパーで売っているような艶があって透けるような花かつおは、本枯節になる前のやわらかいものを、しかも蒸してから削っていますので、本枯節の場合はどうしても粉っぽくはなりやすいです。

硬くて削りにくい時
また、火であぶると削りやすくなりますが、これはあくまでも応急処置です。
焙った部分はその時に削り切ってしまい、あぶったままの部分を残して保存しないようにしましょう。味が落ちるし鰹節が痛む原因にもなりま。
蒸したり水で濡らすと良いという人もいますが、これはあくまでも業務用に機械で鰹節1本を一気に削り切ってしまう場合にすることです。
硬くなった鰹節を電子レンジで暖めとよいと書いてあるところもありますが、間違ってもこれは絶対にしないでください。
鰹節自体が変質してしまいます。
実際に他で聞いて、電子レンジで暖めて削ったお客様の｢まずくて食べられない」という苦情を聞いたくらいです。

どうしても硬くなったら、あとでも説明しますが、キャベツか白菜の一番外側の使わない葉っぱに包んで、ビニル袋に入れ冷蔵庫で一晩くらい置くと水分が移って削りやすくなります。

小さくなった鰹節
小さくなった鰹節を削る器具(添え木)は、いっけん便利なようですが、注意しないとこの添え木まで削れてしまって、結局最後までは削りきれません。

また添え木の材質も木なので、毒ではないのですが添え木自身が削れても鰹節と見分けがつきにくいです。

やはり、小さくなった鰹節は布巾をあて手を添えて削っていき、最後は他の布に包んで金槌などで砕いて使うという、昔ながらのやり方をおすすめいたします。

鰹節をなるべく刃に対して鈍角にあて、少しづつ削っていくとかなり小さくなるまで削れます。

松作商店のかつお節削り器

松作商店の削り器は、職人が研いだ状態で出荷していますので半年くらいは研がなくても大丈夫です。

頻繁に研ぐと刃の減りが早いのでご注意ください。

砥ぎ方によっても削れ具合が違うので、なるべく刃物屋さんなどの専門店で砥いでもらうことをおすすめします。

数年経って本格的に研ぐときは、当店に御連絡いただければ製造元の職人のご住所をお教えいたしますので直接お送りいただいても結構です。

鰹節の保存
鰹節は、日本食文化の知恵が育んだ保存食品ですので、常温でも２年は保存できます。
また、キッチンペーパーなどに包み、ビニル袋に入れ密封して冷蔵庫で保存しても良いでしょう。
(当店の鰹節は、すべて空気を通さないビニルで包装し真空パックになっていますので、開封後もそのビニル袋に入れて保管してください。）

それでも、1年くらい経つと中の脂分も酸化してきますので、なるべく早く使うことをおすすめいたします
また、鰹節に虫が付く場合がありますが、これは衣類に付く虫と同じでカツオブシムシといいます。
この虫は毒性はありませんが、日光と乾燥を嫌うので、鰹節を2～3時間裏・表、天日で干し、開いた穴を下にして鰹節を叩き中の虫を出してください。
そのあとそして、ラップに包むかポリ袋などに入れ冷蔵庫で保存してください。時々日光に当てると虫は付きません。

また、上記でも説明したように、鰹節のカビは食べても害はありません。
カビをとってしまうと逆に乾燥が進んだり湿気やすくなったりしますので、洗い落とさないで布巾で拭き取るくらいにしてください。

鰹節保存の裏技
梅雨時に、鰹節が湿ってアオカビがはえてしまったら、日光に３～４時間くらい当てて殺菌し、外側のカビを払えばまた使えます。
外はカビても中までカビることはありません。逆にアオカビが生えることで、鰹節の水分をカビが外に出しうまみを凝縮してくれます。
冬場に、乾燥してカチカチになったら、キャベツか白菜の一番外側の使わない葉っぱに包んで、ビニル袋に入れ冷蔵庫で一晩くらい置くと水分が移って削りやすくなります。